筋肉の緊張をほぐす

慢性頭痛の1つである「緊張型頭痛」は、首筋から頭部にかけての筋肉が、なんらかの原因によって緊張していることで起こります。

以下の行動に思い当たるふしがある人は、筋肉の緊張から緊張型頭痛を引き起こしている可能性があります。

  • 無理な姿勢をとり続けている
  • 枕の高さが合っていない
  • 常々肩こりを感じている
  • デスクワークを長時間続けている
  • パソコンをよく使う
  • ゲームを長時間やることがある

このような無理な姿勢を長時間続けていると、乳酸などの疲労物質が首から肩にかけての筋肉に溜まり、その結果、頭痛が起きてしまうのです。

では、筋肉の緊張をほぐすためにはどうすれば良いのでしょうか?

筋肉の緊張をほぐす2つの方法

筋肉の緊張をほぐすポイントは大きく2つあります。

  • 体を温めることで、血行を良くする
  • 緊張している部分をマッサージやストレッチで伸ばす

それぞれの方法について具体的に説明していきます。

体を温めることで、血行を良くする

筋肉の緊張は血行不良が原因となっていることがあります。
逆に言えば、血行を良くすれば、血行が改善され、頭痛が起こらなくなる可能性が高まります。

そして、血行を良くするためには、体を温めることが一番簡単にできる改善方法です。
具体的には、

  • 入浴
  • 蒸しタオルで痛いところを温める
  • 温湿布を貼る

このような改善策を実施していただければ、血行は良くなるはずです。

なお、温湿布ではなく冷たい湿布を貼ると逆に筋肉が縮小してしまい、緊張を引き起こしてしまいますので、湿布を貼るのであれば温湿布を利用してください。

緊張している部分をマッサージやストレッチ、体操で伸ばす

筋肉が縮小している場合には、
マッサージやストレッチ、体操によって筋肉を伸ばすのも良いです。

首から肩にかけての筋が伸びるように、ゆっくり時間をかけてストレッチやマッサージをしてください。

ここで、具体的に内田先生にご紹介していただいた方法を1つお教えします。

首肩スットン体操

これは、頭を後ろに倒し両肩を上げる体操で、首や後頭部などの筋肉の緊張を和らげるのに効果的です。

とても簡単で、仕事の合間や食事の準備中など、
いつでもどこでもできる体操なので、是非試してみてください!

1.肩の力を抜き、正面を見ます。

1.肩の力を抜き、正面を見ます。

2.天井を見るように頭を後ろに倒します。

2.天井を見るように頭を後ろに倒します。

3.次に、両肩・両肘を上に上げます(肩と首がくっつく感じになります。)

3.次に、両肩・両肘を上に上げます(肩と首がくっつく感じになります。)

4.5秒位したらストンと肩を下ろし、下を向きます。

4.5秒位したらストンと肩を下ろし、下を向きます。

「こんな簡単なのに、本当に効果があるの?」
と疑うかもしれませんが、まずは試してみてください。

首や肩がスッキリとして気持ちよくなり、頭痛も楽になるはずです。

この体操は、同時に頸椎の歪みも改善されるので一石二鳥です。

なかには首を後ろに倒すのが辛い人もいるかもしれませんが、倒せる範囲でOKですので、無理をせずに、リラックスしながらやってみてください。

特に長時間デスクワークをしている方やパソコンを使った仕事をしている方は、1時間~2時間に一度は休憩を取って、この「首肩スットン体操」や、頭部、首筋、肩のストレッチ・マッサージなどを習慣付けることをオススメします。

なお、体を温めたり、ストレッチやマッサージをしても全然頭痛が解消されない方は、頸椎の歪みから頭痛が起こっているかもしれません。この点については「首の骨の歪みを治す」で詳しく書いていますので、参考にしてください。